今回は「令和の伊能忠敬」歩いて日本一周をしている平井 佑樹さんにインタビューをしました。クラウドファンディングに挑戦していたり、農業を体験したりと様々なことを意欲的にやっている姿にとても感銘を受けました。とにかく行動力がすごくて、勉強になることばかりでした。日本一周のきっかけ─日本一周をしようと思った理由を教えてくださいたくさんあるんですけど、一番のきっかけは、去年大学卒業して3月(2021年)に世界一周に行こうと考えてたんですけど、コロナウイルスによっていけなくなりました。無理やり行こうと思えばいけるけど、楽しめないし思った通りじゃないよねっていうのもあって世界一周を諦めて、日本一周になったっていうのが大きなきっかけです。大学2年生の頃から世界一周に漠然とした憧れがあって、そのために就職活動より先に世界一周をしたいなとはずっと思ってました。それがいけなくなって、でも「世界を見たい。」というのは日本も当てはまるなと思って、まずは日本一周をはじめました。─そうなんですね。クラウドファンディングもされていると思うんですが、日本一周の資金のために実施したんですか?資金の面もありますが、旅って自分以外の人に大きな価値があるっていうのは僕は信じています。そのアクションのひとつとして、クラウドファンディングという形で多くの人に届けた方が、意味はあるんじゃないかなと思いました。クラウドファンディングの内容は、歩いて日本一した後に「本を作りたい」っていうのでお金をいただきました。直接自分の旅の資金になったお金っていうのは、実は少しだけなんです。コロナで色々なことがネガティブになってるタイミングで、色々な人を巻き込んでちょっとプラスになったらな、という思いはありました。─人を巻き込んでいきたいっていうのは何か原体験があったりするんですか?最終的には自分のためになるからっていうのはあって、ずっと旅をして生きていくことができたらなって思っていました。価値を感じてる旅を通して誰かが笑顔になったらというのは思っています。原体験というより、結局これをやった方が自分にとって価値があるよねと思っている面があるし、人を巻き込むっていうのは、難しいからチャレンジしてみようっていう面も大きかったです。─日本一周にいく前から、そういう活動は大学生時代から結構やられてたんですか?旅っていう観点でいうと、大学1年生の時にマレーシアって国に1年間留学に行ったのがきっかけで、いろんなところを見たいと思うようになりました。大学3年生から「TABIPPO」っていう学生団体に加入して旅を広める側になり、イベント作ったりして、旅を色々な人に届けるっていう活動を1年間してました。少し留学についても聞いていこうと思います─留学先で「マレーシア」ってあんまり聞いたことなかったんですが、なぜマレーシアを選ばれたんですか?僕がマレーシアに行ったのは大学1年生の10月ぐらいからだったんですけど、入学してすぐに大学生活があんまり自分に合わなくて、これを4年間続けてしまうのはすごいもったいないことだなと思って。環境を変えたいなって思ったときに、違う世界に行くっていう面で留学を探してて、一番早くこの大学から出し脱出できるのがマレーシアでした。ある程度の成績を確保していると月7万円の返済不要の奨学金をいただけるということで、親に迷惑をかけることなく行ける場所がマレーシアだったっていう感じですね。─モチベーションとしては、その場から抜け出したかったという、ネガティブな面の方が大きかったってことですね。逃げ出したっていう表現を僕はよくするんですけど、このままじゃ良くないと思って抜け出した先がマレーシアだったっていう感じですね。偶然を楽しんでいるけど、会いたい人には会いに行く─日本一周のルートは、最初からある程度決めていってたんですか?そうですね。本当にざっくり反時計回りに回って、最初はここの県のこの人に会いに行って、冬は北海道かなぐらいのざっくりです。。基本的にあとは海岸線沿いを進めたらなぐらいの感じで考えてました。─なるほど。旅のコンセプトとして誰かに会いに行くのを大事にしてたりするんですか?誰かに会いに行くのも大事にはしてて、でもどちらかというと、そのときの偶然を楽しんでいるって感じなんですけど、必ず会いたいなと思ってるにはルートに組み込んで会いに行くようにしてました。─冬は北海道かなっていうのは、北海道に割と長い間いたんですか?北海道に11月から3月の終わりまで浦幌って地域に5ヶ月間いましたね。アルバイトとゲストハウスでお手伝いをしていました。宿代を0円にしつつ、アルバイトをしつつ、あとは地域の第一次産業に携わってみたいと思ってたので、酪農・漁業・農業・狩猟に付いていったりして第一次産業っていうところを軸に色々なことを見ようとしてました。─第一次産業に関わりたいっていうのは、きっかけや理由があったりするんですか?2年ぐらい前にさかのぼって、コロナが始まったタイミングで家にこもってて、SNSとかを見るようになるんですよね。SNSでSDGsとか食料廃棄の問題がたまたま流れてきました。食料廃棄ってなんだろうなってぼんやり考えてました。そのときに、食料廃棄って食べ物に対するリスペクトとかの問題だよなと思って。大学がコロナでオンライン授業になったから、第一次産業のリスペクトの問題ってのは、現場に行ったらわかるだろうなと思って、北海道に5ヶ月間ぐらい行きました。その時は農業をやって、雨が降ろうと槍が降ろうと収穫してくれる人がいるから、僕らの元に届いてるというのを感じました。それは酪農や漁業でも同じだなって思って、他も見てみたいと思ったのでやらせてもらっていました。─興味への行動力が凄まじいですね。体験してみて最初の印象と違うなとか、ギャップみたいなものって何かありますか?過程を知れたのが僕の中では大きくて、食材へのリスペクトは大事だなっていうのは変わらないんですけど、解像度がすごい上がりました。こういう人たちが種を作って、こういう人たちが育てて、梱包して出荷して発送するという、全部の流れが自分の頭の中で想像できるようになったことによって、いま目の前にあるっていう、想像力が上がったのが現場に行って良かったことかなと思っています。平井さんの今後について─今後の日本一周はどういうところに、そしてどういうものを得にいくというのは決めているんですか?基本的にずっと海沿いを歩いていこうかなと思ってて、日本全体を反時計回り進もうと思っています。どういうものを得るかっていうとすごい難しいんですけど、偶然を楽しみたいなとずっと思ってて、自分の中でなんで歩いてるかっていうところで、奇心だったり探究心、新しいものに出会ったときに自分がどういう反応をしていくのかっていうのが、気になっているので気になったことは全部やるとか、そういうことは大切にしていきたいなと思っています。ノリというか、その現場の雰囲気に身を任せることを意識していきたいと思っています。─いつまでに終わらせようとかって決めてるんですか?大体2年間くらいを想定しているのですが、いついつまでに終わらせないと!と思ってしまうと楽しめる旅では無くなってしまうので、意識しないで旅をしています。遅れ気味なのですが。。。笑─旅以外の夢はありますか?やりたいなと思ってることは、旅とか冒険っていうのを両立させたい、もう1個の方として自分ののんびりできる場所が欲しいなとは常々思っていて、自分が作物とかを育てられるかとか、牛とかと共生できるか、とかすごい考えています。自分を含めた数人の「自然を組み込んだ居場所作り」を同時並行でできていけたらなと最近は考えてます。─最後にこれから旅に行く大学生や旅に行きたいなと思ってる人に一言お願いします。難しいな。笑行けるうちに行っておきましょう。というか 後回しにせずに今すぐやりましょうとだけ。笑圧倒的な行動量と好奇心がとても印象的でした。気になったものは自分の足で行って見てみる。体験してみる。という姿勢にとても感銘を受けました。まだまだ続く平井さんの旅路が楽しみです!平井さんのSNS集:https://lit.link/lalalayuki